一昨日に続き、またまた後楽園ホールでプロボクシング観戦。今日のメインは東洋太平洋ライト級王者・稲田千賢(いなだちかし)選手の2度めの防衛戦。事前に発表されていた対戦相手はインドネシア・ライト級王者のラリー・シウ選手。ところが、試合直前に同選手が負傷したため韓国のイ・ヨンボム選手に急きょカード変更。もっとも、『韓国スーパーフェザー級王者』という肩書きである程度結果が見えたようなもんですが。
試合は稲田選手のいいところばかりが出たとしかいいようのない展開。中間距離から&一歩踏み込んでの左ジャブと右ボディーのコンビネーションがおもしろいようにイ選手を捕らえ、4ラウンドでのTKO決着となりました。
勝利者インタビューを受ける稲田選手。
とりあえず一昨日に続いて全カードの結果(左側が勝った選手・敬称略)。赤色表示がデビュー戦の選手です。
main-event 東洋太平洋ライト級タイトルマッチ
稲田千賢(TKO4R2′21″)イ・ヨンボム(Korea)
semi-final スーパーバンタム級10回戦
下田昭文(判定3-0)小田島努
5.スーパーライト級6回戦
亀海善寛(TKO1R1′40″)チャイナロン・トーティバノン(Thailand)
4.スーパーライト級4回戦
外園隼人(KO1R2′52″)田林泰行
3.スーパーバンタム級4回戦
戸木晴彦(T-drw2R0′50″)古川暁
2.ミニマム級4回戦
チェリー岡崎(判定3-0)島崎博文
1.スーパーフェザー級4回戦
粟生竜太(判定3-0)阿蘇忍
1試合めに登場した粟生竜太選手の実兄は、フェザー級のホープ・粟生隆寛選手です。
プロのリングへ踏み込む瞬間。
粟生選手、1ラウンドにタイミングよくラッシュを仕掛けてダウンを奪いますが、そのあとがいけません。急に手数が少なくなってジャブすら出なくなります。もともとカウンターを狙うタイプなのかもしれませんが、デビュー戦のボクサーがやる試合じゃありませんねぇ。なまじラッキーなダウンを取ったせいで、練習でやってきたことがすっかり吹っ飛んじゃったみたいです。ダウンによるポイントのおかげで勝ちは収めましたが、この先プロでやっていくつもりなら今のままじゃダメですね。
同じデビュー戦でも、2試合めに登場したチェリー岡崎選手は注目株。リングネームどうにかなんねぇかよと思いましたわよ(笑ぃ ハタチまでチェリーだったワタシは共感できますけどね。現役の高校生というプロフィールですが、あれで筆降ろしが済んでたら怒りますよ(笑ぃ
※
本当は地元が山形だから…らしいっす11/6追記
前の試合で物足りなさを感じていた分、序盤からアグレッシヴに攻め込んでいく岡崎選手のファイトスタイルは間違いなく『買い』です。1ラウンドでいきなりダウンを奪いましたし。バッティングで再三注意を受けるシーンが目についた以外は、デビュー戦にしてはなかなかやるじゃんという試合運びでした。今のまま精進すれば彼は将来必ず日本ランキング入りします。ってーかしてくれ。
逆に、完全な『はずれ』はセミファイナルの下田昭文選手。日本ランカー5位の小田島努選手相手にアグレッシヴな攻撃を仕掛け、2Rでダウンを奪います。中盤からは相手を再三コーナーに追い込みKO決着を期待させるシーンが再三展開されますが、詰めが甘く体勢を入れ替えられたりクリンチに持ち込まれたりして攻めきれません。そんなシーンが続いてワタシもいらいら。結局判定決着で勝利は収めましたが、到底見ている立場としては納得できる試合内容じゃありません。下田選手は勝利者インタビューでしきりに反省の弁を口にしてましたから、これじゃダメだと自覚していたんでしょう。今日の試合を次への教訓にしてもらいたいものです。