自室にテレビがないこともありめっきり見る機会が少なくなったが、たまたま食事中にチャンネルが合ったということもあって、
BPOに寄せられたという番組に対する苦情(link to B.P.O.)やら意見を俎上に上げて岡村氏がいろいろやるという企画を見た。
良識ある市民を自称する輩はいつの時代でもいるもので、ワタシがガキの時代はPTAとかいう烏合の衆が「8時だョ!全員集合」をやり玉に挙げていた。昔は「子供の教育に悪い」今は「いじめを助長する」とかいう錦の御旗が掲げられているようだが、相も変わらずスポンサーでなくテレビ局(あるいは制作会社)を中心に矛先が向いている現状を考えると、連中の情報リテラシとやらは知れたもの…と呆れる以前に、こんなバカどもが結婚して「親」をやってるのかと暗澹たる気分になってしまう。
もっとも、親の教育責任すら自覚できないバカだからこんなことを言うんだろうけど。社会に出てから(いわゆる社会人になるという意味でなく、家族以外のコミュニティに参加するということ)でなければ身に付かない知識も多々あるが、しつけの基本はあくまでも親であり家庭。社会規範に疎かったり、自ら善悪の判断もできないような本来親になる資格がない者が、セックスという快楽の延長線上で子供を設けて結婚して形だけ親になっているからこーいうことになるんだよ。だから、自分で考えることができず他人の創り出す価値観に乗っかることしかできない。
例えば、プロレスごっこで死んだり大けがをした例なんて掃いてのは捨てるほどある。突っ込み芸(「芸」と称するレヴェルに到底なっていないのも多数あるが)がいじめを助長するなどと言うが、ワタシ自身が不勉強なせいか、「テレビ番組といじめ(犯罪)行為との統計上の因果関係が明確に認められる」データを一度も目にしたことがない。少なくとも、テレビ番組がいじめを助長すると主張するのであれば、それに相応する客観的な裏付けの提示が求められる。
まぁバカに論理的思考を求めてもムダだろうからちゃんと書いておく。テレビはいじめを助長するのでなく「いじめる連中に新たな手段(選択肢)を提供する形になってる」だけの話なんですよ。だから、番組の表現をいくら規制したところでいじめそのものが根絶されるわけではない…のはまともなヒトなら感覚的に理解(わか)る話じゃないかと思うんだけど。
番組を見ていて思い出したことがあった。かつて放送されていたスーパージョッキーのガンバルマンを下敷きに、ビートたけし氏がオールナイトニッポンで種明かしをしたことがある。あれはぶっつけ本番アドリブオンリーでやるのではなく、リハーサルの段階でちゃんと落ち方やらリアクションを計算(設定)するのだと。そこで失敗するのが「芸がない」ということ。そこを理解(わか)ったうえで評論するのならともかく、ただ「くだらない」「つまらない」などという連中はバカだとも曰っていた。あの頃に比べれば、楽屋オチやらNG集やらでテレビの裏側がある程度見えてきているはずなのに、今でもあんなことを言ってる連中はテレビ批判なんかしていないで、テレビを見るという行為そのものをやめた方がいい。
さて、「めちゃイケの種明かし」というタイトルをつけたものの、ここまで書いてきてあれは本当に種明かしだったのかと少々疑問が湧いている。制作側は単純なパロディとして作っていたかもしれないから(苦笑 まぁ、他のネタ番組みたいに出演者を取っ替え引っ替えして使い捨てるようなのとは明らかに一線を画したプログラムであることは評価しなくちゃならんだろう。