始まりと終わりは表裏一体。生命を授かった者は、その意に沿うか沿わないかを問わずいつか生命を返上する日が来る…何人(なんびと)といえどもその宿命を逃れ得ない。
…ってわかっていてもやっぱしニンゲンには感情がありますけん、いざ、身内or身内同様のヒトが亡くなる局面に居合わせれば落ち着けという方がムリってやつです。
ワタシだって、昨年の夏に父を亡くした直後こそ取り乱さないようにしてましたが(うちは典型的な女系家族かつワタシが長男なので)、今でも「自分はこんな育ち方&独立の仕方でよかったのか」って意識に苛まれることがありますもの。なまじ(ワタシを含めた)子供が独立精神旺盛になったばっかりに、父自身が理想として描いていた家族像がぜんっぜん実現しなかったんじゃないかなってね。うちは両親とも兄弟姉妹がいっぱいいる中の末っ子に近い存在でハナっから親の跡を継ぐなんてこたぁ意識せずに育ったクチですから、その子供もそう育っちゃうのが必然と言えば必然なんでしょうけど。
だから。
仰木さんは、血縁関係の有無を問わず将来確実に「イズム」を引き継いでくれるであろうヒトがいる(当人が意識するか否かを問わず)ってぇだけで十分シアワセだと思うんですよワタシは。彼の野球DNAを受け継ぐヒトがひとりでもふたりでも将来指導者になって立派にスピリットを引き継いでいってくれれば、仰木さんの何よりの供養になるんじゃないでしょうか。